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美(パワー)をまとう アフリカの衣装

2024年4月16日(火)~6月14日(金)

東北福祉大学芹沢銈介美術工芸館は、感性教育と地域貢献を目的として、平成元(1989)年に開館しました。型絵染の人間国宝である芹沢銈介の作品とコレクションを収蔵し、その芸術を広く地域社会に紹介しています。芹沢が目指した芸術は、自らの技を追求するのみならず、その型絵染の力で人びとの暮らしを豊かにすることにあります。これは本学の教育理念「自利?利他円満」にも相通じるもので、福祉と芸術の調和を体現した大学博物館です。

本展では、大地の恵みに生きる諸民族の「パワー」と、その源となる美意識やデザインに焦点を当て、約20年ぶりに当館所蔵のアフリカ衣装?装身具を特集します。アフリカコレクションは芹沢銈介にとって、さながら「最後の相棒」ともいうべき存在として、晩年の仕事や日々の暮らしに生彩をもたらしました。1966年の中東?ヨーロッパ旅行で思いがけなく出会ったアフリカの衣装をきっかけに、仮面、椅子、土器といった品々を精力的に収集しています。

精霊信仰が色濃く残っているアフリカ文化では、自然界の動物は畏怖や権力を象徴します。例えば鳥は「神の使者」であり、ヨルバ族では帽子に鳥モチーフをあしらい、カメルーン?バミレケ族ではすべて鳥の羽根で覆う衣装が作られました。またマニンカ族の《狩人の衣装》にみられる鏡の装飾、ヨルバ族のナイフの模様には、邪気をはね除ける力が込められています。衣服をまとうことは、災いから身を護る「パワー」を手に入れることでもあったのです。バマナ族の泥染、クバ族の草ビロードやラフィア布、ナイジェリアの藍染など、自然素材を用いた多様な染織技法も、アフリカの染織を語るうえで欠かせない存在です。こうした自然の恵みが生み出す造形美の数々に、あふれだす生命力を感じとれることでしょう。
併設展「芹沢銈介 創造の源泉」では芹沢の収集品をモチーフにした作品を紹介します。ヨーロッパを旅して買い求めた《欧州土産》、藁細工の精緻さを表現した《ばんどり図屏風》など約50点を展示します。

開館時間10:00~16:30(入館は16:00まで)
休館日会期中の 土?日?祝日、5/1(水)、5/2(木)
但し第2?第4土曜日(4/27、5/11、5/25、6/8)と4/29(祝)は開館
入館料一般500(300)円、大学生以下無料
?( )は10名以上の団体料金
?障がい者手帳をお持ちの方とその介助者1名は無料
会場東北福祉大学芹沢銈介美術工芸館
宮城県仙台市青葉区国見1丁目8-1 国見キャンパス2号館5-6階
出品作品芹沢銈介収集品:衣装、ネックレス、帽子、腕輪等 約70点
芹沢銈介作品 :屏風、着物、のれん、ガラス絵等 約50点

関連イベント

ギャラリートーク
所要時間30分程度  各13:30~  ※当日の入館券が必要

開催日内容
4/27(土)、5/25(土)美をまとう アフリカの衣装
5/11(土)芹沢銈介 創造の源泉