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【学習サポート】

[社会教育学科] 社会教育を学ぶみなさんへ

社会教育学科 学科長
高橋 美由紀
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新入生の皆さん,社会教育学科へのご入学おめでとうございます。心より歓迎いたします。この学科への入学を志した動機はおひとりおひとり異なっているでしょうし,学科の内容についてのイメージもさまざまであろうと思います。そこで,学年のはじまりにあたり,この学科の概略をご説明いたしますので,これからの学習の方向を定めるために役立てていただきたいと思います。
20年ほど前から,生涯学習という言葉が盛んに用いられるようになりました。戦後の高度成長期を経て,生活にゆとりが生まれ余暇が増大するとともに,人々が多様な学習機会を求めるようになりました。一方,技術革新はますますその速度を増しているだけでなく,情報化や国際化の波が押し寄せることで,社会は絶えざる変革を強いられています。このような変化の荒波に適応するための教育への要求もますます高まってきています。そして,もう一つ忘れてならないのは,学校教育の行き詰まりです。戦後日本の復興と成長を支えてきた日本の学校教育は,高度成長の時代を過ぎて陰りを帯びてきました。そこから学校教育に過度に依存する教育のあり方が見直されるようになりました。こうして,いつでも学びたい時に学ぶことができる社会を作り上げようとする機運が盛り上がり,生涯学習の推進が教育行政の365体育投注_365体育备用网址-【唯一授权牌照】@な柱となってきたのです。
この生涯学習社会をサポートするのが社会教育の役割です。自治体の社会教育行政の推進のために,図書館や博物館?美術館?郷土資料館などの運営に,そしてさまざまな教育ボランティア事業の場で,社会教育に関する学問が役立てられています。社会教育とは,要するに人間が本来的に持っている学びへの欲求充足を援助することを通して,人々が生き生きとした人生を送ることのできる福祉社会の実現に寄与しようとするものです。本学に,全国の大学のなかでも珍しい社会教育専攻の学科がおかれているのも,福祉の観点から教育がきわめて365体育投注_365体育备用网址-【唯一授权牌照】@な役割をはたすとの認識によるものです。

それでは,この学科では具体的にどんなことを学ぶのでしょうか。まず,共通基礎科目と呼ばれる一群の科目があります。これは他の学科と共通の科目で,以前は一般教養科目と称されていた科目群です。専門的な学問の世界に分け入るためには,人文科学や社会科学,自然科学等の基本的なものの見方,考え方について広く知っておくことが大切です。学問の世界の全体的な見取り図を知ることで,これから専門的に学ぼうとする学問の特質や意義を理解することができるとともに,幅広い学問的素養が自己の人格形成のために大きな力となるからです。
次に専門必修科目として「教育原理」と「生涯学習概論」の2科目があります。必修科目と名付けられているように,この学科に入学した学生は全員この2つの科目を履修しなければなりません。「教育原理」においては,教育とは何かという根本的な問題について学びます。「生涯学習概論」では,生涯学習の理念とその歴史的展開,生涯学習に関する施策や社会教育施設の概要が講じられます。
最後に,専門選択科目があります。必修科目を総論とすれば,選択科目は各論に当たるものです。A群とB群と呼ばれる2つの科目群より成っており,それぞれの科目群の中から卒業に必要な単位を履修します。A群に配当されているのは社会教育に関連する専門科目で,この中の科目を履修することで社会教育についての専門的な学問と方法を身につけることができます。その大部分は講義形式の科目ですが,「社会教育演習1?4」のような演習形式の科目もあります。教員を囲んでの演習は大学教育ならではのものであり,積極的に履修されることを勧めます。「卒業研究」は,最終学年に大学での学問の総仕上げとして自分で研究テーマを見つけ,そのテーマに関連する教員のもとで指導を受けながら研究論文を仕上げるもので,必修ではありませんが,単に知識の習得にとどまらず学問的な研究に関心のある方には魅力的な科目でしょう。B群の科目は社会福祉関連の科目で,教育を広く社会福祉の中に位置づけようとする本学の理念を反映するものです。21世紀は福祉の時代と言われます。これらの科目の学習は,これからの時代を生きて行くうえでも大いに役立つことと思います。
通信制大学での学習は決してなまやさしいものではありません。特に,職業につきながら学ばれる方にとっては,経済的にも時間的にも大変だろうと思います。その試練を乗り越える原動力は,あなた自身の学問への情熱以外にはありません。本学で学ぶことの意味を常に自覚しながら,是非この長い道のりを制して卒業の栄冠に輝かれますことを期待いたします。

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