With TOP > VOL.47 NOVEMBER 2007 > 

VOL.47 NOVEMBER 2007

【学習サポート】

【現場から現場へ】

【12月科目修了試験のご案内】

【冬期スクーリングIIIのご案内】

【通信制大学院コーナー】

【お知らせ】

【卒業と資格?免許状取得のために】

【卒業者アンケートより】

【ひろば】

【学習サポート】

[レポート学習]
レポート作成の注意点 「レポートの書き方ガイダンス」を通じて

助教 福地佳代子

 わたくしが東北福祉大学通信教育部に勤務し始めてから,半年余りが経ちました。その間,学生の皆さんとふれあう機会も少なからずあり,多くの方がさまざまな困難を抱えつつ学習に励まれていることを知りました。今回は,レポートの書き方に関するガイダンス等でご質問が多かった点について,2,3お話したいと思います。

 特に多いご質問が,参考文献に関するものです。
 レポートの末尾に参考文献を記述することは,とても365体育投注_365体育备用网址-【唯一授权牌照】@なことです。一般的には,著書であれば筆者?書名?出版社?出版年?頁,論文であれば筆者?論文名?雑誌名?巻号?出版年?頁を記載します。ただし,出典の記述方法は研究分野によって異なることがあるので,教科書等を見ながら,その分野の書き方に倣うようにしてください。なお,『学習の手引き2007』p.145?146に通信教育部で推奨する参考文献の表記方法が具体的に書いてありますので,ぜひご確認いただきたいと思います。
 参考文献を必要としない研究はないと言ってよく,研究論文ではより厳密に表記することが求められます。ただし,レポートを書く上で365体育投注_365体育备用网址-【唯一授权牌照】@なのは,参考文献の具体的な書き方だけでなく,なぜ参考文献が必要なのか,という点にあると思います。参考文献を記す理由は,大きく2つあります。

(1) 自分の論拠を明らかにする

 レポートとは,主観的な意見を述べる日記?エッセイ?感想文とは異なり,客観的な視点で書かなくてはなりません。そのためには,教科書や参考書の内容を整理することが不可欠となります。自らのレポートが誰の意見に立脚するものなのか,それを明らかにするのが参考文献であり,レポートの客観性を高めるものとなります。

(2) 先達に敬意と謝意を表わす

 レポートを書くという作業は,決して自分一人でできるものではありません。数多くの研究者によって明らかにされてきた成果の上に,自らのレポートを書くことができるのです。学問とは,その感謝の気持ちなくしては成り立たないものです。独りよがりのレポートにしないためにも,先行研究の存在について,常に意識しておく必要があります。

 これら2点の他に,通信教育でのレポート学習の場合,参考文献にはさらにもう一つの意味があると思います。それは,自分がどれだけ多く学習したのかを教員にアピールする場であるということです。直接,教員と対面することの少ない通信教育にあっては,レポートこそが最も365体育投注_365体育备用网址-【唯一授权牌照】@な教員とのパイプとなります。参考文献を通して,ご自身の努力を目一杯アピールしてください。
 参考文献の表記がこんなにも大きな意味を持つことを考えれば,なぜ参考文献を書くように繰り返し申し上げるかが分かっていただけるかと思います。

 続いて,レポートの再提出に関するお悩みをよく耳にします。
 再提出は時間的にも気持ち的にもきついこととは思いますが,何度も繰り返すことで学習は必ず深まりますので,前向きに捉えていただければと思います。教員は,落とそうと思って不可とするわけではありません。また,それまで頑張ってこられた勉強を否定しているわけでもありません。足りない部分を勉強してほしい,より前進してほしい,との思いから,再度の提出を求めます。
 不合格の場合は,担当教員から不備な点が指摘されますので,問題のあった部分を中心にもう一度勉強してみてください。なお,主語述語の関係に留意する,助詞を適切に使う,といった作文上の基本ルールを蔑ろにした文章は,内容以前の問題で不合格となることがあります。レポートは日常の会話や文章とは異なるため,言葉を消化しきれていないことが考えられます。そのような指摘がなされた場合は,いま一度,客観的な視点でご自身のレポートを読み直してください。自分ではなかなか問題点に気づきにくいものなので,身近な方に一読していただくのも一つの手です。
 課題によって難易度は異なります。中には非常に難しい問題もあります。そのような場合でも,諦めず,学習を継続していっていただきたいと思います。

 また,どの時点でレポートを提出したらよいのか,とのご質問があります。
 学習や研究は終わりがないものなので,あまりにも完成度を求めるといつまでもレポートを提出することができない,という事態が生じます。もちろん納得のいくレポートを書くことは大事ですが,ある程度かたちになったら,先生の胸を借りるつもりで思い切って提出してみてください。
 通信教育の課程では,卒業までに相当数のレポートを書かなくてはなりません。原則1単位当たり1課題のレポートを書くとして,1年次入学の方は卒業までにおおよそ124本のレポートを書くことになります。先ほども述べましたが,通信教育にあってはレポートこそが最も365体育投注_365体育备用网址-【唯一授权牌照】@な教員とのパイプとなります。言い換えるならば,レポートのやりとりこそが授業なのです。どうぞ再提出を恐れず,どんどん提出していただければと思います。

 最後に申し上げたいのは,レポートの書き方に絶対的なものはない,ということです。なぜなら,皆さんは一人一人,大学を通じて学びたいと思っている事柄も違えば,勉強の仕方に向き不向きもあるからです。ご自身に合った勉強方法を探すつもりで,レポート学習に取り組んでみてください。お一人での学習に不安を感じられる場合は,スクーリングや科目修了試験の際,周囲の方にぜひ話しかけてみてください。不安や工夫している点など,お互いの情報交換から得られるものは大きいと思います。また,教職員によるガイダンスや学習会も『With』でご案内しております。積極的に活用してください。
 困難も多いとは思いますが,皆さんの学習が一歩一歩着実に進んでいくことを願っています。

1つ前のページへこのページの先頭へ