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VOL.31 NOVEMBER 2005

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芹沢銈介美術工芸館

特別展「アイヌ文化の新資料─150年前の集団種痘図?甲(よろい)冑(かぶと) その他─」

写真
白裂(しろきれ)切抜文木綿衣(カパラミプ)
静岡市立芹沢銈介美術館所蔵

 北海道は,約8000年前?2000年前までは縄文土器の文化圏にあり,その後続縄文時代,擦文時代が続いた後,近世に入ってアイヌ文化が出現します。江戸時代になると「塩を製造すること,鉄器をつくること,穀物の種子や刀剣類武器の輸入,文字の習得」などは和人の不利益になるとして禁止されました。そのような中でアイヌの人々は日常の暮らしの中に,さまざまな美しい工芸品を生み出しました。男性はマキリ一本で,弓矢や銛(もり),盆やへらなどの食器やイナウ,捧酒箸(ほうしゅはし),煙草入などにすぐれた木彫技術を発揮しました。女性は,イラクサやオヒョウの繊維から衣服を織り,それらに見事な切伏せと刺繍をほどこした独得の文様の美しい衣装を作り上げました。さらにアイヌ民族の生活にはアジア大陸の東を流れるアムール川下流域の原住民文化や中国,日本との交流を物語る伝来資料を見ることができます。蝦夷錦,綴織り敷物,首飾り,漆器がこれにあたります。
 今回の展覧会の見所は,芹沢長介当館館長が蒐集した新発見の資料です。世界初の集団種痘を描いた平沢屏山筆「種痘施行図」は,150年ぶりに公開されるアイヌ風俗画です。またチベット製の革製あるいは鉄製の甲冑と美しい小袖は,ユーカラに唄われている美しい小袖の上に甲冑を着たアイヌの勇姿を髣髴とさせる資料です。新資料によって,新たな視点でアイヌ文化を見直す貴重な機会になると思います。お見逃しなくご覧ください。

会期:
2005年10月1日(土)?12月18日(日)
休館日:
推薦入試日(11/23?27)
主な展示資料:
アイヌ民族が制作した工芸品(衣装,木工品,ゴザ),交易によってアイヌに伝来した資料(甲冑,小袖,蝦夷錦,首飾り),アイヌ風俗画 計200点
併設展示:
芹沢銈介の作品─新収蔵資料を中心に─
仙台藩のやきもの 堤焼?切込焼
講演会:
11月5日(土)13:30?15:30
「アイヌの甲冑と小袖」 講師 当館館長 芹沢長介
型絵染講習会:
11月19日(土)10:00?15:00
講師 土手武彦 土手千鶴子(土手染色工房)
学芸員によるギャラリートーク:
10/29(土) 11/12(土) 12/10(土) 各13:30?
ワークショップ「アイヌ文様のしおりを作ろう」:
10/15?21?28,11/3?17?22,12/3?17 各10:30?15:30
10/29,11/12,12/10 ギャラリートーク開催日のみ 各10:30?12:00

 本学学生は入館料無料です。学生証を受付に提示のうえ入館してください。
 ミュージアムショップもありますので,お土産などにどうぞご利用ください。
 ホームページ http://www.tfu.ac.jp/kogeikan/

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