2023/07/24 社会福祉学科

【学び】認知症の人やその家族の応援者「認知症サポーター」の養成講座

教室の様子
教室の様子

本学では、平成26年より仙台市と「認知症施策推進に関する連携協定」を結んでおります。この協定の一環で、社会福祉学科1年生のリエゾンゼミⅠの時間を使って「認知症サポーター養成講座」を毎年開催しています。

「認知症サポーター養成講座」は、国の認知症施策推進大綱のなかでも位置づけられています。これまでに認知症フレンドリーな社会をつくることを目指し、全国各地で開催され現在では1,464万人のサポーターが誕生しています(2023/07/10現在 ※認知症サポーターキャラバンホームページ参照)。


今年は、7月12日(水)に国見キャンパス大教室で開催しました。講師は東北福祉大学の関連法人 せんだんの里の佐々木園恵さんに勤めていただきました。

講師の東北福祉大学の関連法人 せんだんの里の佐々木園恵さんによる講義
講師の東北福祉大学の関連法人 せんだんの里の佐々木園恵さんによる講義

講座の目的

  • 認知症を正しく理解しよう
  • 認知症の症状、進行の特徴、および認知症の患者が抱える日常的な課題について学びました。

  • 認知症の人の心を理解しよう
  • 認知症の方が感じている戸惑いや焦り、苛立ち、自分らしくありたいという願いなどについて学びました。

  • 認知症の人への対応を理解しよう
  • 認知症によって引き起こされる特有の行動の理解、認知症の方とのコミュニケーションにおいて配慮すべきポイント、適切なサポートを提供する方法などについて学びました。

  • 認知症サポーターの役割を理解しよう
  • 認知症について正しく理解し、偏見を持たず、認知症の人や家族に対して温かい目で見守る、認知症の人やその家族の「応援者」としての役割について学びました。

講座では、認知症の理解だけではなく、どのように関わるのか、どのような声掛けが望ましいのかについて、講師の佐々木さんの実際の体験を交えながら説明頂きました。

受講後には、認知症サポーターの証である認知症サポーターカードが手渡され新たに300人を超える認知症サポーターが誕生しました。このように大学をあげて認知症サポーター養成を行っている例はあまり多くはありません。認知症にやさしい大学を目指して私たち一人一人ができることを考えていくきっかけになりました。

受講後の感想など

  • 今日の認知症サポーター養成講座を聞いてみて、認知症についてより理解することができました。脳血管性認知症というものを初めて聞いたのでこれからもっと知識を深めていきたいです。認知症についての知識を増やすだけでなく、認知症の人の心についても理解していきたいと感じました。対応の仕方などは知らないことも多かったので、知識をもって今度実家に帰省した際に近所に住んでいる認知症の方とお会いすることがあったら意識してお話をしようと思いました。
  • 私は今回の認知症サポーター養成講座を通して、認知症について正しく理解することが大切だと思った。認知症の人に対して偏見を持たず、認知症の人やその家族を温かい目で見守ることがサポーターとしてのスタートだと学んだ。私が印象に残ったのは、認知症の人への対応の仕方だ。話す機会があったときは、驚かせない、急がせない、自尊心を傷つけないという三つの心得を意識したいと思う。そして、動画でも見た良い例のように、後ろから声をかけない、おだやかでゆっくりとした優しい口調、相手の言葉に耳を傾けるといった相手を思いやる気持ちが大切だと思った。
  • アルバイト先によく認知症の方がご来店されます。毎回同じものを買っていくのですが、買ったこと自体を忘れて、一日何度も買い物をしに来ます。その度に、なんと声をかけて良いのか分からず、悩む日々でしたが、今日の講座で認知症の人に対する声のかけ方などを知ることができ、それを実際にやってみようと思いました。実際に接してみることで得られることもあると思うので、日々経験として、積極的にどんな人とでも関わっていきたいと思いました。