2024/11/06 教育学科

【教育学科】教員インタビュー 青木一則准教授(初等教育専攻幼保コース担当)

青木一則准教授へのインタビューです。 保育の魅力や面白さ、必要な資質、保育者を志望する高校生の皆さんへのメッセージを話してもらいました。 保育の仕事に少しでも興味のある方はぜひご覧ください。

 

なぜ保育者養成校の教員を志したのですか?

大学在学中から、アルバイトとして造形教室や絵画教室の講師をしていたのですが、そのまま就職し「臨床美術」*事業の発足と研究に携わっていたことから本学に着任することになりました。当初は造形に関わる授業を担当するのみだったのですが、教育学科の前身である子ども教育学科スタートに合わせて保育者養成に加わることになりました。まったくの素人から養成に関わるようになりましたが、門外漢であることを武器に、これまでにない視点で保育の課題に取り組む役割を自負し取り組んできました。保育業界の慣例に疑問を持ち、なかなか世間に伝わりにくい保育、幼児教育の良さを訴えたいという思いを強めてきました。今ではすっかり首まで浸かっていると言えるところまできました。

*臨床美術は本学の感性福祉研究所で研究開発されたアートアプローチです。

 
保育の魅力は何だと思いますか?

未来を創造する仕事だということです。人は生涯学び続けるものですが、その礎はやはり幼児期にあると言えます。私は学生時代、絵画を専門に学んできましたが、真っ白い画面を前に立つ瞬間はいつも期待に胸が高鳴ります。下地を考え、計画を立てながらも瞬間のインスピレーションも大事にし、足したり引いたりすることをイメージして制作に臨みます。これからの可能性に溢れ、真っ白な「キャンバス」を持つ子どもは羨ましいですね。でも、そんな子どもに触れると、何十年と描き重ねた自分のキャンバスに新しい色を入れたくなるような刺激をもらいます。子どもは自分の足でしっかりと歩む力をつけながら、近くにいる人たちに何かをもらったり、逆に与えたりしながら生きていきます。保育にはそんな豊かな場面が溢れる魅力的な仕事です。

 
保育者に必要な資質とはどのようなものと考えていますか?

 いくつかあると思いますが、私としては柔軟な思考を持つこととしたいです。これからの世の中は、ますます見通しのもてない不確実な世界だと言われています。我々大人にも分からないことだらけです。そうした中、これまでの知をいかしながら、変化に対応する力が求められます。保育者としては、子どもと一緒に世の中を見つめて、共に考え、時に枠組みを変える提案をしたり、思い切ったこともできると良いと考えています。ちなみに、その柔軟性を身につける勉強にアートは最適ですよ!


保育者を志す高校生の皆さんへメッセージをお願いします。

今は好きなことを見つけてそれに没頭してください。なんでも良いと思います。そこで得た濃密な経験がエネルギーとなって将来の蓄えになります。そのエネルギーを自分の為だけではなく、ほんの少しでも世の中の役立つ方向に向けられると素敵ですよね。 保育はそうした人間のエネルギーが渦巻く豊かな世界です。 ぜひ皆さんの力を加えて、もっと素敵な世界を一緒に創造していきましょう。

 

ビデオ教材の解説をしている様子(「保育内容(表現?美術)の理論と方法」)
臨床美術プログラムのりんごの量感画についてデモンストレーションを交えて講義を行っている場面(「表現技術Ⅲ」)

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