ご入学おめでとうございます。新型コロナウィルスへの対策とはいえ、このことばを4月3日に直接お伝えできなかったことを残念に思っています。当初予定されていた授業日程を迎えましたが、授業で顔を合わせることが適わない状況ですので、文章でごあいさつさせていただきます。

当専攻の新入生の中には、東北福祉大の門を初めてくぐる人も長年馴染んできた人もいるわけですが、これからの大学院生活ではともに行学一如の建学の精神に基き、実践に研究にと励んでいくことを願っています。特に実践にあたっては、このような事態だからこそ、心理臨床で人と同じ空間を共有することによって積み重ねられることと、このようにネットを使った電子情報を使いながら形成されるやりとりとの差異を実感することができるように思われます。大学院の講義も参加者が空間を共にして行うことはしばらくの間は難しそうですが、この事態による人々のあり方に思いを馳せていくことを、そしてそこに生じる新たな問題に取り組む姿勢を培っていくことを、心理学、特に臨床心理学を学ぶみなさんに期待します。

教員も、みなさんに、よりよい教育を、実践と研究の場を提供できるよう模索し続けています。これからできることは随時ホームページなどでお知らせしていきますので、折々確認してください。

改めて、ご入学おめでとう！　ともに新たな心理臨床の一歩を踏み出していきましょう。