2020/09/18 保育士?幼稚園課程

教育実習(幼?小)の事前事後指導

9月18日(金)の5限の教育実習(幼?小)の事前事後指導では、緑ヶ丘第二幼稚園園長である、三塚薫先生からご講話をいただきました。

学校法人啓朋学園 緑ヶ丘第二幼稚園さんは、様々な場面でTFU保育士?幼稚園課程の保育実践にご協力していただいています。保育セミナーにご参加していただいたり、本学卒業生の先生から講義をしていただくこともありました。

今回は、三塚先生から「幼な児から学ぶ~幼児教育に携わって~」というテーマで、保育者になること、幼児教育に携わるということについてお話をしていただきました。

まず初めに、三塚先生に自己紹介をしていただきました。先生の好きなお言葉である

「為せば成る 為さねばならぬ 何事も 成らぬは 人の為さぬなりけり」

                              上杉鷹山-米沢藩主

についてお話していただきました。「何かに対してできないと思うことは、自分がやっていないからだと思います。」とお話しされていました。

本日のご講話の流れは以下になります。
?幼児教育って?
?幼稚園ってどんな場所?
?教師ってどんな存在? 

1つ目の、幼児教育って?についてです。

続いて、2つ目の幼稚園ってどんな場所?についてです。

幼児の立場からは、
?ドキドキやワクワク
?「楽しい!」「嬉しい!」
?「悲しい…」「寂しい…」 など
楽しいことだけではなく、時には悲しい想いをすることもあります。

教師の立場からは、
?個と集団の育ちをみる
?一人ひとりの育ちのスピードに合わせる など

保護者の立場からは、
?子どもの教育の権利が保障される
?家庭では味わえない体験が出来る など
幼稚園は、これらが経験できる場所になっています。

改めて、幼稚園とは

幼児たちにとって、保育者は「先生」というものへの初めての出会いになります。最初の出会いが良くなかった場合、子どもたちの中で「嫌だな」と印象を植え付けてしまわないようにしなければなりません。

3つ目は、教師ってどんな存在?についてです。三塚先生の記憶に残っている7人の幼児たちについてお話をしていただきました。その中から、初めて担任したクラスのSちゃんついて書いていきます。

Sちゃんは、三塚先生が初めて担任をした時のお子さんだったそうです。Sちゃんのお母さんから、指しゃぶりについてのご相談を受けました。三塚先生は「どうにかしないと!」と思い、「お腹痛くなるからね」「バイキン入るからね」などの様々な言葉をかけました。しかし、改善は見られませんでした。その後、Sちゃんの活動観察をしました。そこで、活動と活動の間の少しの指しゃぶりをしていることに気がつきました。そこで、活動の間をあけないような関わりをしました。指しゃぶりは改善されましたが、チックの症状が見られるようになってしまいました。その後、改めてSちゃんのお母さんとお話し合いをして、無理に止めずに、様子を見ていくという関わりをしてみました。そうしたところ、Sちゃんは成長と共に指しゃぶりはなくなっていきました。Sちゃんは「心の安定」の自己調節として、指しゃぶりをしていたことに気がついたそうです。

三塚先生は、「お子さん方からたくさん教えていただきました。それが宝になっているし、経験の土台にもなっています。」とおっしゃっていました。

次に、緑ヶ丘第二幼稚園についてお話していただきました。子どもは常に中心で、その周りを教師や保護者がチームとして支えています。得意、不得意があるのが人間であり、それを補ってチームとして幼稚園を運営しているそうです。

続いて、コミュニケーション能力についてです。
プライベートでは友だち、家族、恋人、知り合いとの意思の疎通、人との関わりです。仕事では、幼児、保護者、同僚、上司との関わりであり、組織や集団で大事になります。具体的には、

次に、子どもに育みたいものについてお話をしていただきました。
?「対人関係を調整する能力」
?「自分の感情をコントロールする能力」
?「直面する問題を解決する能力」
教えて教えられるものではありません。集団生活の中で幼児が自分なりに獲得していくものです。

続いて、保護者対応についてです。普段からの関わりが信頼関係を築いていくことが365体育投注_365体育备用网址-【唯一授权牌照】@です。保護者に対しても学びの姿勢で関わることが大切です。つまり、素直で誠心誠意の態度ということです。
?相手の気持ちになって聞く
?聞き出す-心の中の気持ちを吐き出す
?言い訳ではなく、冷静に状況を話す
?相手の思いに共感する
?「どうすればいいですか…」は放棄していると感じる
?「おうちではどうしていますか」などの言葉がけを行うことで、教えて下さいという姿勢

365体育投注_365体育备用网址-【唯一授权牌照】@なことは、クレームではなく、幼児の情報として受け止めることです。
そして、相談などについて悩みがでた場合、一人で抱え込まず、先輩や上司に相談、連絡、報告をすることが必要です。仕事は一人でしているわけではありません。相談することで、トラブルを防ぐことができます。

最後に、教師として身につけておきたいことは、
「対人関係を調整する能力」
「自分の感情をコントロールする能力」
「直面する問題を解決する能力」
これは、子どもに身につけてほしいことと同じです。子どもに身につけてほしいことは、教師が身についていなければなりません。

三塚先生は、何度も「お子さんたちから教わった」とおっしゃっていました。子どもたちに対しても敬意をもって関わっていると感じました。
今回、三塚薫先生のご講話を聴いて、できないから挑戦しないのではなく、できる可能性を信じて挑戦していくことが大切だと学びました。

短い夏休みが終わり、昨日から後期の授業が開始されました。すでに、幼稚園教育実習が開始されている学生もいますが、ほとんどの学生が10月からの実習に向けて準備を行っていると思います。就職活動もあり不安だとは思いますが、頑張っていきましょう!

記事担当 千葉早姫