2025/10/29 共生まちづくり学科 産業福祉マネジメント学科

奥州市北股地区での耕作放棄地利用、そして石巻へ

庄司ゼミでは、岩手県奥州市北股地区振興会が管理する耕作放棄地を活用し、昨年度から野菜を栽培しています。今年度は、これまで8月11日、9月9日、9月27日、10月4日の4回、北股を訪問しています。

北股で野菜を作りながら、「関係人口」や「都市と農村をつなぐ人」について考えを深めてきたゼミ生たち。その学びの一つとして、10月4日に、石巻市の一般社団法人「りとりーと」(代表:兼子佳恵氏)が運営する「みんなの家」に「自分たちが作った野菜を寄付しよう」という目標をたて、野菜の栽培を進めてきましたが…この暑さで、カブと小松菜は全滅。他の野菜も成長は芳しくなく。「寄付をするにも寄付をする野菜がない!!」という状況に。

9月9日の訪問の際に、北股地区振興会の方と相談をし、地区の方に寄付を募ることにしたところ、10月4日には、ジャガイモ12kg、かぼちゃ3個、なす1袋、ピーマン1袋、サツマイモ17㎏、キャベツ5玉、白米28㎏、つるむらさき、ピーマン、なす、長ネギ各1袋、白米10キロを地区の方からご寄付いただきました!!皆さんの温かさと自分たちが植えた人参を携えて、午後には石巻市の「みんなの家」に届けることができました。野菜たちはおいしい食事に姿を変え、みんなの家の食堂で提供され、保管の利くものは一人親世帯にご利用いただきました。

以下に、学生の感想を掲載します。北股から石巻に野菜を運ぶという経験を通して人と人、地域と地域を「つなぐ」ことの大切さを身をもって感じたようです。
 
今日は北股で自分たちが育てた野菜を少し収穫しました。ほとんどの野菜が去年より小さかったり、思うような出来ではなかったですが、それも学びの一つだと感じました。その後、初めて石巻の子ども食堂に野菜や地域の方からいただいた食材を届けに行きました。食堂では、代表の方の人生話を聞くことができ、簡単な防災グッズを作成しました。初めて訪れたとは思えないくらいのアットホームな雰囲気に心が和みました。新しい繋がりも生まれ、ゼミの活動を超えて個人的にもまた訪れたいと思える貴重な体験になりました(3年女性Oさん)

今日は野菜の生育状況を確認しました。スナップエンドウと小松菜がちょうど良い大きさまで成長していたので少し収穫しました。また、キャベツはこれから寒くなってだんだんと丸くなると思うので、立派に育って欲しいです。そして今回は、自分たちで育てたニンジンと北股の地域の方にいただいた野菜やお米を石巻のこども食堂に寄付しました。初めてお伺いしましたが、実家のように居心地が良く、多くの子どもたちに、美味しい野菜を沢山食べて欲しいなと思いました。東北福祉大学と北股地区だけでなく、石巻との関係も築いていき、交流の輪を広げていきたいです(3年女性Nさん)

北股では、エンドウ豆と、小松菜、にんじんを再来週の学園祭前の収穫に向けて、軽く間引きの意味も込めて、試しに少し収穫してみました。暑さの影響で去年よりもにんじんの出来が良くなかったが、その中でも、ゼミ生の中で誰が一番大きいのを獲れるか?と競って楽しみながら収穫しました。石巻の子ども食堂に野菜を届ける際には、北股地域の方々から、自分達もお裾分けしてもらいたいほどたくさんの立派な野菜を寄付させていただき、地域と地域、ひいては、人と人のつながりを実感し、このような誰かを思う気持ちが巡り回って、誰かの助けになることが大切だなと改めて実感しました(3年男性Sさん)

今回は途中からの参加でしたが、野菜や米の寄付の量に驚きました。暑さや水不足の影響で野菜の生育に大きな被害が出ましたが、たくさんの方々の寄付で、改めて北股地区の人の温かさを感じました。子ども食堂でも寄付を大変喜んで頂けました。みんなの家の兼子さんと個人的なお話をした際に仰っていた「繋がり人口」を増やす為にも、様々な地区、人々を繋ぐ役割を担っていきたいです(2年女性Tさん)

今回初めて寄付をしに直接訪問しました。北股に寄付のものを取りに行き、みんなの家に行ったことで、関わりのなかった場所をつなぐごとができたと身を持って実感できました。野菜が思うようにできずでしたが、地域の人にたくさん寄付を募っていただき、それもまた地域の人とつながりを作れたのでよかったのかなと思います。
また、自分達の植えた野菜がうまくいかなかったのはどうしてなのか考え、学びを増やしていきたいです(3年女性Kさん)

※この活動は、日本財団ボランティアセンターと本学の共催によって行われています。