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VOL.29 AUGUST 2005

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スクーリング講義概要


●秋期スクーリングI

スポーツ(バレーボール) 佐藤 伊知子

 3日間の短期のスクーリングですので,バレーボールの基本技術を中心に実践します。実技の前には健康作りにも活用できる準備体操,ストレッチ運動も行います。
 また,6人制バレーボールをはじめ,ソフトバレーボールやシッティングバレーボールのルールについても講義いたします。それぞれにどのような工夫がなされているのかを学習してください。
 体育館での実技(ソフトバレーボールほか),教室でのルールの講義,ビデオ視聴(シッティングバレーボール等)を予定しております。運動着,体育館用のスポーツシューズを持参してください。


福祉法学 志田 民吉

 指定テキスト(志田編著『法学(第2版)』建帛社)に従い講義を行います。第2版ではない『法学』(建帛社)でも履修は可能です。ただし,旧テキスト(『福祉法学』東北福祉大学)を所持している方は,原則として新しいテキストを購入したうえで受講してください。
1日め(4コマ)
 (1) 第1章 社会福祉専門職と法学 特に人権理解の前提としての講義
 (2) 第2章 憲法
2日め(5コマ)
 (1) 第3章 行政法
 (2) 第4章 民法
3日め(3コマ)
 (1) 第4章 民法(つづき)
 (2) 第5章 社会福祉の法と関連領域
 (3) スクーリング試験


法の基礎(日本国憲法を含む) 米谷 光正

 社会は固定したものではなく,絶えず流動かつ変移し流転の様相を呈して動いている。法の世界に立ち入ると,一般の常識では正しく把握できない複雑な技術を含む規則が,社会の多様化?組織化のなかでますます増加している。すなわち,今日のような複雑に入り組んだ多様性のある社会生活においては,法学の対象となる法や法的現象も,また,おそろしく複雑になってきており,単なる常識的判断がかならずしも法と一致するとはかぎらない。そのような意味において,変動してやまない社会に付随して変動する法を生きた社会生活関係のなかでとらえ,現実性を持つ社会規範としての意義を十分知る必要がある。
 そこで,本講義では,(1)「法と社会」,(2)権力分立制,(3)民法典,(4)「社会福祉と法」を中心にして,法学を基礎から学んで行く。


障害者福祉論(ビデオ) 阿部 正孝

 障害者の生活では,その援助に医療,保健,福祉,教育などの分野が包括的にかかわってきます。スクーリングの前半では,そのような領域の中で福祉的援助が有機的に実働するために修得すべき知識や考え方を,障害者の理解と援助に関する内容を中心に解説します。これをもとに,後半では,障害者福祉を実践していく上で必要な知識や技法,ならびにその実際を解説します。


コミュニケーション英語 高橋 加寿子

 スクーリングの授業では普段のレポートでは学習が行き届きにくい発音,リズム,イントネーションなどの英語の運用面を中心に学習します。つまり,読む,聞く,話す,書くの中の「話す」が中心となります。Charts&Illustrationsのp.39?46にでてくる発音の仕方を参照し,テキストの中の発音や聞き取りに注意すべき箇所を重点的に練習します。また,テキストの音読,ダイアローグのシャドーイングの練習(文字を見ずに聞こえたままに声に出していく練習),暗記,発表,学生同士の会話練習(レッスンの最後のQuick Exchanges)などを行い,これまで学習したものを実際に使えるようにしていく練習をします。さらに,テキストの巻末のWriting It Outは毎回宿題になります。授業の進行状態によっては,レポート学習ができていない部分にも進むことがありますが,少なくとも,スクーリング申込用紙期限(9/18)までにLesson 6まではレポートを提出してから授業に臨むようにしてください。テキストの他に辞書,これまで提出したレポートを含むノートを持参してください。


心理アセスメント(ビデオ) 渡部 純夫

(1) 正常と異常の判断は──私たちが正常と異常を区別するとき,どんな考えのもと判断を下しているのかを考えます。今まで皆さんは,なにを基準に判断してきたかを考えておいてください。
(2) 心理臨床家の視点は──では,心理臨床家は異常をどのような観点から眺めているのでしょうか。心理臨床家の視点に迫ります。
(3) 心理面接によるアセスメント──アセスメントのひとつである心理面接を通してどのようにアセスメントが行われるのかについての説明になります。
(4) 心理テストによるアセスメント──心理テストの使用には十分な経験と注意が必要になります。そのあたりについて踏み込んでいきたいと思います。
(5) 行動観察によるアセスメント──アセスメントには五感が365体育投注_365体育备用网址-【唯一授权牌照】@になります。五感をどのように活用していくのかについて考えていきます。


介護概論 後藤 美恵子

 本講義では,社会福祉の基本理念を踏まえた上で,人としての尊厳を重視した生活支援のあり方についての理解を深めることを主眼におきます。授業は,講義形式と実技演習形式で構成されます。
〈講義〉
 (1) 生活支援における介護の目標,役割,機能および,介護の実践性と職業倫理についての理解
 (2) 生活支援を展開する上での専門職としての基本的知識?専門技術の理解
〈実技演習〉
 (1) 介護実践技術の基本目標,介護観についての理解
 (2) 生活支援の展開における基本介護の意義,理論的背景に基づいた介護技術の理解
 実技演習では,介護技術の実際を授業展開しますので,活動できる服装できてください。また,「介護概論」テキストでは,あまり触れられていませんので,「介護技術」に関する関連文献を読まれてスクーリングに臨まれれば,より理解が深まると思います。


家族心理学 西野 美佐子

 家族心理学は,おもに臨床心理学的研究を基盤として1980年代に台頭した心理学でも最も新しい学問です。これまでの心理学がおおむね個人のこころを対象としていたのに対して,家族心理学は,夫婦,親子,同胞や祖父母との関係を含む錯綜とした家族関係を対象とするのが特徴で,その理論的構築にあたっては,システムズ?アプローチが必要となります。女性の社会進出,不況,少子化など社会経済文化的出来事と密接な関連をもって展開される家族関係の力動性を追及するのが,家族心理学の中心的課題です。
 本講義のねらいは,今日の社会的状況を踏まえて,変容する家族の姿の中に貫く本質的なもの,普遍的なものについて理解を深めることです。
1. 家族心理学とは
2. 家族の心理構造
3. 家族の発達段階とその心理的危機
4. ペアレンティング
 (1) 夫婦関係の発達 (2) 母子父子関係の発達 など
5. 家族関係の心理的査定


教育心理学 白井 秀明

 各自の持つ「教育観」「発達観」を見つめ直していただきます。受け身的に話を聞くだけでなく,小学校のテストに答えたり工作したりと,頭や手をフル活動していただきます。お楽しみに! 講義内容は,次のように絞る予定です。
 (1) 教育と発達…教育とは,L.S.ヴゴツキーとJ.ピアジェの発達論,ある発達障害児の例
 (2) 教授?学習過程…「教える」ということ,「学ぶ」ということ,動機付け,無意味綴り学習と有意味綴り学習
 (3) 教育評価…目的的活動における評価,教育評価の目的,方法
 できるだけ多く実践例をあげたいと思います。そして,「わかること」と同時に「わからなくなること」の“楽しさ(!?)”を感じていただけたら,そんな場になれば,と考えています。


精神保健福祉論I 阿部 正孝

 精神保健福祉論はIIIIIIに分かれており,この順に学ぶことが望ましい。精神障害は疾病と併存している障害であり,医療?保健?福祉にまたがる援助が必要である。日本では平成5年「障害者基本法」において初めて障害者として法的に位置づけられた。障害者福祉領域の新しい仲間であり,社会的入院者は約10万人ともいわれ,国は7万2千人を10年間で地域に戻す方針を立てている。
 精神保健福祉論Iのスクーリングにおいては,生活者としての精神障害者の理解およびその現状(社会的入院の現状を含む),精神保健福祉の歴史,障害者福祉の理念,3障害の包括的理解,精神障害の概念,精神保健福祉士資格の成立の意義?専門性?倫理?役割?課題を中心に講義する予定である。テキスト持参のこと。なお,ビデオを一部使用し,資料も配布する予定である。テキスト1?3章および5章,7章に目を通してくると,講義内容の理解が深まります。


精神保健福祉論II 阿部 正孝

 精神保健福祉論IIでは,現在の精神障害者が抱える課題を解決するために,医療?保健?福祉にまたがる援助の中で福祉サービスを中心にした援助活動全体を概観する。
 精神障害者が社会福祉の対象として障害者基本法(平成5年)で位置付けられてから12年経過,ノーマライゼーションの理念の具体化は法制度,専門的実践,市民レベルの活動など,どのレベルでもまだまだ不十分である。新障害者プラン(平成15?19年度)において,約7万2千人の社会的入院を解決することが計画されており,地域生活支援が援助の中心になる。その際に精神障害者本人の主体性の回復?尊重が援助の中核であることを法?制度の現状,具体的実践を検討し考えていく。第7章の理解を十分に,第4,5,8,10,11,12章全体にも一通り目を通して,特に第8章は必ず事前に読んでおくこと。


障害児の心理 木村 進

 冊子版『With 29』p.52をご覧ください。


社会保障論 阿部 裕二

 社会保障は比較的新しい概念ですが,今ではすっかり定着し,われわれの生活になくてはならない基礎的な社会制度に発展しています。しかし,皆さんはこれまでじっくりと「社会保障とは何か」について考えたことがあるでしょうか?
 本講義のテーマは「社会保障の考え方と仕組みを理解し,自分なりの『社会保障観』を構築しよう」です。わが国における社会保障は,少子?高齢化をはじめとするさまざまな環境の変化のなかで,構造的転換期を迎えています。その際,「私たちの生き方(価値観の転換)」も同時に問われています。そこで,講義ではこのような問題意識の下,社会保障の考え方や成立過程を考察しつつ,わが国の社会保障制度の現状と課題,そして少子高齢社会におけるあるべき生活保障システムを受講生の皆さんと共に考えていきたいと思います。
※教科書をよく読んで出席してください。


精神科リハビリテーション学 八巻 幹夫

 この科目の対象は「疾病と傷害を併存する」生活者であり,ゆえに,医療?保健?福祉に関する知識と理念及び技術が必要となります。スクーリングの講義内容は,障害概念,基本原則,生活の構造,生活支援,就労支援,障害者ケアマネジメント等がキーワードです。テキスト第1,3,6章及びレポート課題に示す参考文献に目を通してくると理解が深まるでしょう。当日は作成した資料を基に講義したいと思います。

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