With TOP > VOL.42 MARCH 2007 > 

VOL.42 MARCH 2007

【学習サポート】

【現場から現場へ】

【5月科目修了試験のご案内】

【春期スクーリングIII?V

【通信制大学院コーナー】

【4月新入生の方へ】

【お知らせ】

【卒業と資格?免許状取得のために】

【3月卒業者からのメッセージI

【ひろば】

【3月卒業者からのメッセージI

卒業までの5年間を振り返って

社会福祉学科 A.S.

 私が通信教育部で学ぼうとしたきっかけは,母校の短大閉学が決定したから……というものでした。新たな母校を持ちたいと思い,以前から興味のあった通信制大学を探しているとき,平成14年度から東北福祉大学通信教育部が始まったことを知り,10月生の科目等履修生として入学しました。最短2年分の専門科目だけを4年間で学習するため,学習スピードは通常の2倍の遅さでした。レポート遅筆に加え,平成15年7月26日発生の宮城県北部連続地震のため夏のスクーリングを取り消したり,「社会福祉援助技術演習I?II」と「社会福祉援助技術論I?II?III?IV」を混乱して履修漏れしたり,さまざまなことがあり,結局5年間在籍することになりました。現役学生時代から就職まで,ストレートで進むことができていた自分にとって,かなりの抵抗感がありましたが,こうなったら通信教育生ライフを満喫しようと気持ちを切り替えました。「ノートテイクボランティア」という自分にもできるボランティアを通じて,「聴覚しょうがいのある仲間との共通語=手話」は私の決め付けや思い込みであり,「聴覚しょうがいのある仲間との共通語=日本語」だから,筆談やメールで普通にコミュニケーションができることに気づいたり,共通体験を持つ人間として私にも何かできるかもしれないと考え,新潟県中越地震ボランティアにまで行く勇気と行動力を持つ自分に気づくことができました。
 社会福祉援助技術現場実習は,平成18年8月?11月(月1週間ずつ,4分割)に地元の市町村社会福祉協議会で実施しました。実習期間を確保するため,職場の上司には演習II終了と同時に実習のことを相談し「月1週間ずつ,4分割なら可能である」と内諾を取り付け,4月に年間業務スケジュールが決まると同時に,業務の比較的ゆるやかな週を選び,実習日程を自分で作成しました。実習先には,以前お世話になった元上司である事務局長さんがいらっしゃったので,率直に日程の希望を相談したところ,私の希望通りに受け入れしていただくことができました。4月から7月まではレポート提出のラストスパートで,なんとか実習にこぎつけました。実習中は受け身ではなく主体的に,と心がけていましたが,利用者さんがいつもしている食後の食器洗いを先に手をつけて,利用者さんの気分を害してしまうという失敗を通じて,人は役割を持つことがいきがいであることを知り,「利用者主体」が自分のものになっていないことを痛感しました。巡回指導では,実習時だけでなく,国家試験や資格取得後までを見据えたご指導をいただき,より深い実習につながりました。
 国家試験対策特別講座を受講時には,大勢の通学生のなか,わずかな通信教育生同士で欠席時のレジュメやノート取りを協力したり,試験の情報交換をして,いままでにない深い交流ができました。私が学習を始めたころは通信教育初年度であり,みんなが手探りで努力しているので,試験などの情報を集めることは控えていましたが,「国家試験では,みんな仲間である」と先生方から言われ,堂々と(?)助け合いました。そのおかげで,卒業されていた方からは,貴重な卒業試験の情報までいただきました。情報交換は,直接会って,ギブ&テイクなら,良いものだと思います。
 通信教育部で学んだ間に印象に残ったことは,平成16年夏のスクーリングで皆勤賞をいただいたことです。その前年に宮城県北部連続地震で夏のスクーリングを取り消したため,職場で同情されて(?)快く送り出してもらえ,全日程出席することができたのです。振り返ってみると,そのときは悪く不幸な出来事だと思ったことが,あとで良いことにつながることが多い5年間だったようです。まだ国家試験の結果は出ていませんが,失敗を恐れることなく「また受ければいいや」と思うことができています。また,働きながら学習するためには,職場や家庭と周囲の皆さんの理解と協力が不可欠だと実感しました。私は,自分が恵まれていたことに今更ながら気づきました。そして,皆さんにありがとうという感謝の気持ちでいっぱいです。

1つ前のページへこのページの先頭へ