2022/02/01 医療経営管理学科

【コラム】元救急隊員の独り言(4)~コロナ禍の救急①~福田理絵

救急搬送に占める高齢者の割合は増加している
救急搬送に占める高齢者の割合は増加している

日本国内で365体育投注_365体育备用网址-【唯一授权牌照】@感染症が確認されてから2年が経過しましたが、また現在も変異株のオミクロン株の感染拡大が続いています。私は昨年の3月まで現役の救急隊員として、コロナ禍の救急業務に携わっていましたが、そこで経験したコロナ禍の救急について少しお話できればと思います。

昨年の今頃は、管内の高齢者施設でクラスターが発生し、連日、施設から医療機関への搬送を続けていました。施設に入所中の高齢者は、すでに長期間家族との面会もかなわず、施設の中の閉鎖された空間で過ごされていまいしたが、搬送を依頼された傷病者の多くが超高齢であったこともあり、自分が「365体育投注_365体育备用网址-【唯一授权牌照】@感染症に罹患している」ことを理解できておらず、救急車内で搬送を拒絶される方もおりました。施設の職員が救急車に同乗することも出来ず、初見の防護服で顔も見えない救急隊員と知らない遠方の医療機関へ搬送される不安は計り知れなかったと思います。そんな傷病者にどうやったら寄り添えるのか、感染リスクとの間で出来ることは何か考える日々でした。こんな救急は、長く救急隊員を経験していましたが初めてで、すべてが異常な時間だったなと感じています。

あれから1年が経過し、いまだに収束が見えない状況の中、多くの皆さんがストレスや不便を感じ生きにくい状況にあるかと思います。でも、重症化リスクの高い方々が罹患した時の状況を少しでも理解することで、自分たちに出来ることは何なのか考える機会になればと思います。
 

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