2025/05/14 情報福祉マネジメント学科 広報部PR課

サイバー防犯活動を行う 柳澤佳さん(情報福祉マネジメント学科) 学生インタビュー

(※内容は2025年3月に取材したものです。)

宮城県警からサイバー防犯ボランティアで感謝状を受ける
東北福祉大学?柳澤佳さん(情報福祉マネジメント学科2年)インタビュー

Q.なぜサイバー防犯活動に興味を持ち、参加しようと思ったのですか?
A.私の身近な人がサイバー犯罪の被害に遭い、その方から直接話を聞く機会がありました。その方は、フィッシング詐欺によって個人情報が盗まれ、銀行口座から不正に引き落とされるという被害を受けました。その経験を通じて、サイバー犯罪の巧妙さと深刻さを実感し、被害者の無力感に共感しました。そこで、私にも何かできることはないかと考え、このボランティア活動に参加する事を決めました。

Q.以前からサイバーセキュリティに関心がありましたか?
A.はい、以前からサイバーセキュリティに関心がありました。特に、ランサムウェア攻撃を受けた病院の事例に衝撃を受けました。約8万5000人の患者データが暗号化され、電子カルテが使用不可になり、一部の治療が停止する事態に陥りました。これは、単なるデータの損出ではなく、患者の命に関わる重大な問題です。この事件をきっかけに、サイバーセキュリティの365体育投注_365体育备用网址-【唯一授权牌照】@性を強く意識するようになり、自分にもできることがあるのではないかと考え始めました。

Q.具体的には、どのようなサイバー防犯活動を行っていますか?
A.守秘義務の関係で詳細は延べられませんが、主にSNS「X」の見回り活動を行っていました。特定のキーワードを入力し、不審な投稿を検出することで、特殊詐欺や闇バイト、オンラインカジノの勧誘に関連する投稿を発見し、警察へ報告する役割を担っていました。例えば、「簡単に稼げる」「身分証不要」「副業で高収入」などのワードと共に、明らかに違法な仕事を勧誘する投稿が多く見受けられました。

Q.活動の中で特に印象に残っているエピソードや経験、成果などはありますか?
A.特に印象に残っているのは、違法な勧誘が非常に身近で日常的に行われているという事実です。実際に調査を進める中で、短時間に大量の詐欺関連投稿を発見し、悪質な手口が巧妙化していることと、これほどまで人を騙そうとする人がいるということを実感しました。例えば、「短時間で稼げる副業」などの表現で人を引き込もうとする投稿が、一般の副業募集の投稿に紛れているケースが多くありました。こうした状況に触れ、改めてサイバー防災活動の365体育投注_365体育备用网址-【唯一授权牌照】@性を強く認識しました。

Q.サイバー防犯活動を通して学んだことや、新たな知識はありますか?
A.まず、怪しい情報の選別能力が向上しました。犯罪者は、「簡単に稼げる」など、人間の欲望につけ込む言葉を巧みに使い、ターゲットを騙そうとします。例えば、「高収入」「即日払い」「誰でもできる」というキーワードを含む投稿は詐欺の可能性が高いことが分かりました。また、SNSのアルゴリズムにも注意が必要だと学びました。自分が興味を持って調べた内容に関連する投稿が優先的に表示されるため、一度でも怪しい投稿に反応すると、より多くの詐欺的な情報が流れてくる可能性があります。そのため、情報を安易に信用せず、信頼できる情報源を基に判断する力が必要だと強く感じました。

Q.サイバーセキュリティに関する理解がどのように深まったと感じますか?
A.SNS上の詐欺行為が予想以上に巧妙で組織的であることを実感しました。単独の犯罪者ではなく、グループで活動し、複数のアカウントを使い分ける手法も目にしました。このように、詐欺グループが巧妙にターゲットを引き込む仕組みを理解できたことで、日常生活においても警戒心を持つようになりました。
Q.活動を通して、どのように社会に役立っていると思いますか?
A.私の活動は、SNS上の詐欺や違法行為の拡散を防ぐことで、潜在的な被害者を減らすことに貢献していると考えています。特に、詐欺の被害に遭いやすい若者や高齢者に対して警鐘を鳴らすことが365体育投注_365体育备用网址-【唯一授权牌照】@です。例えば、闇バイトの募集投稿を通報したことで、犯罪組織のネットワークが摘発されるケースもあります。犯罪行為を自分で見つけて報告することで、SNS上の犯罪の芽が減少していくのが見え、自分の行動がどれだけ社会に役立っているかを再認識することができています。1つの報告が犯罪防止につながる可能性を考えると、小さな行動が大きな影響を与えることを実感しています。

Q.最近の闇バイトや海外での詐欺活動など、大きなニュースになっていますが、どう思われますか。
A.闇バイトの増加や国際的な詐欺組織の拡大は、インターネットの匿名性やSNSの普及を悪用した犯罪の新しい形態だと考えます。特に、犯罪者がSNSを利用して簡単にターゲットを募集できる点が問題です。例えば、最近の事例では、SNSで「高収入バイト」として求人を出し、応募者が実際には特殊詐欺に加担させられていたケースがありました。こうした問題に対抗するには、1人1人が情報を精査し、安易に怪しい話に乗らないリテラシーを持つことが需要だと考えます。

Q.東北福祉大学に入学したきっかけは何ですか?
A.今後において、福祉に関する業界が本当に必要になってくることと、それに対するICTの利活用で問題解決をできないか。という考えから、福祉と情報、その2つの分野を学べることに魅力を感じ、入学を決めました。

Q.ボランティア活動と大学の学業とのバランスをどのように取っていますか?
A.学業を優先しながらも、スケジュール管理を工夫し、バランスを取るようにしています。特に、場所に縛られず隙間時間に取り組めるボランティア活動を活用することで、無理なく両立できるように心がけています。

Q.将来はどういった道に進もうと考えていますか?
A.最近、研究が楽しく、特に情報工学への興味が高まっています。今後はさらに専門的な知識を深めるため、大学院への進学も視野に入れています。

Q.昨年夏に行ったインターンシップの内容と、そこで得た経験について教えてください。
A.昨年の夏、大阪で約3週間の泊まり込みインターンシップに参加しました。受け入れ先は、福祉?介護?教育向けのモーションセンサーを活用したゲームを制作している企業でした。このインターンでは、社会人として365体育投注_365体育备用网址-【唯一授权牌照】@な人脈形成の方法や、リーダーとしてプロジェクトを進める際に必要なコミュニケーションスキルを学び、設計書の作成方法など、実際の開発現場で求められるスキルにも触れることができ、大変貴重な経験となりました。


Q.近年、サイバー犯罪に巻き込まれる年齢が下がっていることについて、どう思われますか。
A.デジタルネイティブ世代が幼少期からネットに触れる機会が増えているため、情報リテラシー教育が急務だと感じます。特に、SNSを通じて犯罪に巻き込まれるケースが増えており、若年層が被害者だけでなく、加害者になってしまうケースもあります。例えば、「バイト感覚で簡単にできる」と誘われた高校生が、知らずに特殊詐欺の出し子になってしまうケースが後を絶ちません。こうした事態を防ぐためには、学校や家庭での教育の充実と、「怪しい話には近づかない」という基本的な判断力を養うことが365体育投注_365体育备用网址-【唯一授权牌照】@だと考えます。

Q.高校生のみなさんに向けて、メッセージをお願いします。
A.東北福祉大学は、「行学一如」学びと実践を一体する理念のもと、人類の幸福と国際社会ならびに地域社会の発展に貢献しようという意志と意欲を持つ人物を育む大学です。福祉は、介護や福祉サービスだけでなく、ITや教育、心理、工学など多様な分野と結びついています。
「誰かの役に立ちたい」そのような想いがあるなら、東北福祉大学での学びがあなたにとって大切な時間となるでしょう。大学4年間で実践を通じて、知識を深め、自分の力を社会で活かせる人へと成長できるはずです。福祉の道には無限の可能性があります。自分なりの福祉のかたちを見つけてください。応援しています。

柳澤 佳さんが「せんだい共創ラボ」で最優秀賞を受賞しました

Q.起業などを目指す県内の大学生が考えた、新規事業のアイデアを発表する「せんだい共創ラボ」の最優秀賞を受賞したことについて、感想をお願いします。
A.4カ月前から取り組んできたことが、このような形で実を結び、大変嬉しく思います。今回の受賞は、多くの方々のご指導やご支援があってこそ成し遂げられたものだと、改めて実感しています。

Q.このアプリはどういった内容でしょうか。
A.このアプリは、子どもたちがさまざまな体験を通じて夢を見つけたり、自己肯定感を高めたりするきっかけを提供するものです。具体的には、成長につながる実体験型イベントを紹介するアプリケーションで、子どもたちが新しい世界に触れられるようサポートします。 

「せんだい共創ラボ」とは

NTT東日本宮城事業部が主催する、東北の学生を対象とした新規事業開発、事業の実現を支援するためのプログラム。
約4ヶ月のプログラムで、現地とオンラインを織り交ぜた研修や学生同士のコミュニケーションの場を通じて、同じ思いを持った学生同士で仲間づくりやお互いのアイデアを刺激し合えるような関係構築をすることが可能。 
インターンシップに参加する柳澤さん

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