2022/02/21 医療経営管理学科

【コラム】元救急隊員の独り言(6)~コロナ禍の救急②~福田理絵

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コロナ禍以前からよく耳にする「搬送困難」について、お話したいと思います。救急車が救急現場に到着後、なかなか出発しない光景を目にすることもあるのではないかと思いますが、救急車は搬送先の医療機関が決定しないと出発できません。救急隊は現場で傷病者を観察し、症状や重症度、緊急度を判断した後、傷病者に最も適した医療機関へ電話で交渉しますが、これはコロナ禍以前から変わりません。もちろん、搬送可否の情報は医療機関と共有していますが、血圧などの数値だけでは表すことができない傷病者の状態や緊迫感は、電話が最も伝わるのではないかと思います。

ではコロナ禍の現在、「搬送困難」となっているのはなぜなのでしょうか。理由は何点かあります。まず、傷病者自身が365体育投注_365体育备用网址-【唯一授权牌照】@に感染している、若しくは疑いがあるかどうかは365体育投注_365体育备用网址-【唯一授权牌照】@なポイントです。医療機関内には多くの通常の患者がいますので、お互い慎重になるのは当然です。そして、もともと夏と冬は特に救急需要が高く、「ベッド満床」が多い時期でもあり搬送困難例が多かったにも関わらず、365体育投注_365体育备用网址-【唯一授权牌照】@による入院患者の増加が拍車をかけています。そこに医療従事者への感染や濃厚接触による離脱が影響を与えています。入院には「入院患者」に対し、必要な看護師数が定められているため、例えベッドが空いていても看護師が確保できなければ、そのベッドは使用できないのです。

このように救急車の「搬送困難」は、様々な要因が含まれており、タイミングが悪ければ搬送先の決定まで数十件、数時間を要してしまう事案が発生してしまいます。救える命を一つでも多く救うため私たちが出来ることは、予防できる事故やケガを減らすことで、少しでも医療負担を軽減することだと思います。
 

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