前半に行ったクロスロードと呼ばれる防災カードゲームでは、「大雨時に広瀬川を渡って避難する？」や、「石巻にいるときに津波が来たら？」など、生徒さんたちが、我が事として捉えられるような問題を作成。いざというときの行動について、全員に考えてもらいました。

後半には、水本先生が作成した仙台の３D立体地形画像で、長町-利府断層の位置を確認。水本先生は、仙台二中が東方へ傾斜する台地の上にあることを事前のフィールドワークで確かめていました。それらの結果も示しながら、普段から生徒さんたちが見慣れた中学校の風景の中にも、地盤の傾斜方向がわかるヒントが隠されていることを学んでもらいました。

二中の生徒さんたちは、「自分と友だちの意見が違っておもしろかった。身近な題材だったので、大変良く理解できた。３D画像で楽しく地震のことがわかりました。家に帰って家族にも話したい」などと、目をキラキラ輝かせながら答えてくれました。

このように、一般的な題材と地域ならではの題材を組み合わせることで、個々の題材を一般化しつつ系統的に見る眼を養う教育ができると考えます。水本ゼミの学生の中には、教育学科中等教育専攻の学生も複数人所属しており、中学校という現場を知る良い機会にもなりました。