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VOL.22 SEPTEMBER 2004

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キャンパスの雨 文藝春秋

 今回は,大学通信教育がテーマの小説を紹介します。小学校教員をしながら大学通信教育で学ぶ34歳の信吉が主人公。著者の三好京三氏は,慶應義塾大学の通信教育部で教職免許を取得された方なので,実際の体験もふまえて書かれたものと思われます。昭和40年代が舞台と思われますが,今の学生の皆様にもうなずかされるところがたくさんあるかと思います。
 まずは科目の試験。郵送されてくる結果をあけるときのドキドキ感。できなかったスクーリング試験が合格で返ってきたときは,「中年大学生に対する友情が含まれていたのではないか」と感じたという記述。うろ覚えの箇所が出たとき,あやまった年代を書かずに「××と前後して」など年代と事実を曖昧に記述しながら,答案用紙をうめる作業。望ましいことではありませんが……。
 何回も書き直して部屋に貼られる「単位修得計画表」。書き直すたびに,ノルマは多くなっていく……。この主人公は3年目が終わった時点で残り50単位あったけど,4年で卒業できたようですが,「単位さえとれればいい」という調子になってしまうことへの反省も散見されます。間に合わせの勉強しかせず,よたよたと単位をとっているのに,妻やまわりの人からは学問していると思われる。「ほんとうの学問とはそういうものではないのだが,しかし,もはやそれは口に出せない」……。
 かつてのスクーリングは夏期に42日間など,かなりハードだったようですが,同県の人との交流?友情もいいな,と思わせるものです。
 そして最後は卒業。卒業決定通知が来たときの喜び。そして,卒業式で,学生の親とまちがわれながら記念写真をとるところで小説は終わっています。
 現在,品切れの本書ですが,図書館か古本屋で見つけて,是非読んでみてください。三好京三氏は岩手県前沢町出身。障害児学級を舞台にした『虹の門』など教員が主人公の小説,東北の歴史小説を多く書いておられる方です。

(Pon)

■三好京三 『キャンパスの雨』 文藝春秋,1979年(文庫版1985年)品切

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