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VOL.18 APRIL 2004

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【通信制大学院コーナー】

平成15年度通信制大学院修了者からのメッセージ

通信制大学院での学び

社会福祉学専攻 田口 牧子

 平成16年3月,通信制大学院を卒業できたことは,とてもうれしく思いました。秋田県能代市は大学がなく,地域は高齢少子化であり,学童が年々少なくなっています。そんな地域で私は看護師として秋田社会保険病院で働いています。高齢患者が増え,また医療が複雑?多様化され,看護師は多くの業務を必要とされています。現在医療は患者様のニードに沿い,健康や生活を守ることが大事であり,当院は地域支援病院として期待されています。
 私の修士論文の課題は「外来における患者のニーズと看護師配置数」でした。医療,特に外来におけるスタッフ数の「医療法」の基準に関して,私はとても疑問をもっていました。基準配置数では,現在の患者層を支えるには不十分であると強く感じていました。医療に福祉領域が入っているといえます。高齢化率の高い当地では特に外来の看護師数は多く配置する必要を感じました。修士論文作成にあたり,さまざまなデータから当院や地域の現状を調査,整理し分析することができました。
 病院でも発表する機会があり,まとめあげた論文を時間に沿い短縮し公開できました。私の上司は「個々の看護師が自ら学び自己のキャリアアップを向上する」ことに関して強く支援してくれます。
 そんな職場環境で精一杯学ぶことができたと考えます。大学院を目指すことは特別なことではなく,自分が望むならやりなさいという風土のなかでやり遂げたといえます。しかし大変でした。看護の仕事と家庭の両立は並大抵のものではありませんでした。それは時間がないということです。
 私は1年次は「大学院のレポートと研究計画書の作成」と「看護管理認定のファーストレベル受講」と「病院での次長と外来科長」という複雑な学習と仕事をやり遂げなければなりませんでした。2年次は「修士論文」と「看護管理認定セカンドレベル」のため船橋研修センターに長期研修のため滞在することになりました。そのためセカンドレベル研修に行く前?平成15年6月に一度修士論文を提出し,(どう指導されてもいいのでまずは提出)セカンドレベル中に(前期1カ月)担当指導教授の森健一先生からみていただきました。私はその間看護管理認定の研修に集中しました。そして1カ月後自宅に添削指導され真っ赤に直された論文が届いていました。あまりにも直され,クラッとした事を思い出します。後期のセカンドレベルの9月までに修士論文を考えなおし,パソコンで打ち直し,足りない資料は市役所などから,いただき論文を直しました。市役所に忙しくいけないこともあり,たまたま病院に患者様をつれてきてくれた生保係の市役所職員の方に「データをください」なんてずうずうしく頼んだこともあります。そしてまた船橋に行く前に森先生に提出しました。そして9月は看護管理の学習に集中し,10月にはまた真っ赤に指導された論文をいただきました。そして本格的に論文完成に向かいました。病院での仕事と修士論文の作成は自己学習といえ大変なものでした。夫はパソコン指導をしてくれ夫婦の絆は修士論文完成に向けて深まったといえます。そして私のプリンターはとてもがんばってくれました。
 本大学院での学びは社会福祉という領域の中で国際福祉学や人権など広範囲に基礎学習ができ,また指導教授の森先生の福祉や社会学の教えをいただき,達成感でいっぱいです。
 また事務局の菅野さんには自己都合に合わせ,戸惑いを受け止め,時間調整など細かに配慮いただき,感謝の気持ちでいっぱいです。私は長年,医療の世界で仕事をしてきました。今回社会福祉に携わる方々の暖かいお人柄に触れ「福祉」とはとてもあたたかく,また人格形成の場であると痛感しました。東北福祉大学通信制大学院での学びは,とても大変でしたが,大きな人生の学びであったといえます。ご指導ありがとうございました。
 看護の仕事が一段落しましたら再度学習したいと思います。

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