学習の手引き -2012~2016-
平成24年~平成28年度入学者用
レポート学習
Ⅰ 教科書(テキスト)を読む
通信教育での学習の中心は,教科書(テキスト)を読み,学んだ内容をレポートにまとめることです。その際,他の本や新聞,インターネットなどで関連することを調べたり,自分で考えたりすることも必要になります。
学習の順序
取り組みやすい科目の教科書から読み始め,一度レポートを提出し,添削指導を受けてみることをお奨めします。
全体をつかむ
まず,全体をつかむために,本の最初から最後まで,ざっと目を通してみましょう。目次をながめ,キーワードをつかむことも有効です。そのなかで興味がもてる部分があれば,すこし力を入れて読んでみましょう。学習は興味のもてるところからスタートするのが効果的です。
また,この段階で『レポート課題集』にも目を通し,在宅学習のポイントや与えられた課題が何なのかを理解しておきましょう。
目的意識をもって読む
次に,『レポート課題集』記載の各科目の「レポート課題」「アドバイス」「在宅学習のポイント」「到達目標」を意識しながら,レポートを書くつもりになって,教科書を丹念に読んでみましょう。さらに,レポート課題への解答だけでなく,自分なりに疑問をもって,それに対する答えを見つけるつもりで読み進めると,その課題への理解はずっと深まります。
その際,自分が大事だと思ったこと,理解したこと,おもしろいと思ったこと,レポートを書く際にヒントになりそうなことは,教科書に線を引いたり,書き込みをしたり,ノートに書き移したりしておきましょう。カードを作成したり,パソコンで打っておくのもよいでしょう(「ようこそ学びの世界へ レポートの書き方」参照)。
「難しいところは後回しにする」「キーワードを探す」「キーセンテンスを探す」「余白に書き込む」「自問自答する」などをコツとして本を読んでいってください。また,内容を自分のいままでの知識や経験と結びつけて理解するように努力してみましょう。
自分で調べる
教科書を読んでわからない言葉があれば,国語辞典や専門の辞典?事典,その他参考文献で調べてみましょう(「資料?情報をさがす」参照)。インターネットで調べるのもよいかもしれません。わからないことを自分で調べる方法を身につけ,それを習慣にすることは,これからの学習において,とても大切なことです。
なお,教科書?参考図書やホームページ上の文章をコピーしてそのままレポートにすることはできません(要約して利用してください。やむをえず「引用」する場合は「引用のルール」をお守りください)。
わからないところはとばす
教科書には,その学問分野の幅広い内容が凝縮して記述されています。すべての内容を理解するのは大変ですから,どうしてもわからないところはとばして,前に進みましょう。学習が進んだ後に読み直してみると以前わからなかったことが簡単に理解できる,というのはよくあることです。
教科書以外の本を読む
限られた学習時間のなかでは,指定された教科書を読むだけでも時間がかかると思います。しかし,教科書以外の入門書(あるいは専門書)を読んでみると,要点やキーワードが何かがより明確になり,教科書を読んだだけではわからなかった内容が理解できることも多くあります。
同じことに対する別の説明の仕方,別のものの見方にふれることは,内容の理解を深め,視点を広げるのに非常に役立ちます。その科目に力を入れてみたい場合には,教科書以外の本を読むことをお勧めします。ただし,時間をかけすぎると,いつまでたってもレポートをまとめることができなくなりますので,ご注意ください。
なお,通信教育での学習はまず教科書を読むことが基本です。教科書を読まずにインターネットや参考図書の情報に頼ってレポートをまとめることはふさわしくありません。
新しい知識を柔軟に受け入れる
教科書や参考図書の文章は,自分のこれまでもっている知識や経験と結びつけて理解するのが効果的です。その際,自分の知識や経験を絶対視するのではなく,著者が述べようとしている内容を正確に理解する努力も必要です。「学ぶ」には「真似ぶ」という側面もありますから,いったんは教科書に書かれたことを素直に理解してみるようにしましょう。新しい知識を柔軟に受け入れたうえで,自分なりの理解や視点もレポートに表現してください。